導入事例一覧ページに戻る

部署や役割を超えて社員の自発的な参画を募るプラットフォームを構築する。

J:COM 初の社内イベント - J:COM meets Femtech! - が実現するまで。

1995 年に創業した JCOM 株式会社は、「あたらしいを、あたりまえに」をブランドメッセージに、30 年もの長きに渡ってあたらしい技術を誰もが使いやすいサービスとして届けることで生活者の暮らしをサポートしてきた。豊富で魅力的なチャンネルやネット動画を提供する「放送・配信サービス」や家庭向けのインターネット回線や電話・スマホ等の「通信サービス」に代表されるように、テクノロジーを中心としたエンターテインメントやインフラサービスの印象が強い同社であるが、昨今は保険・ホームIoT・オンライン診療などの「生活安心サービス」や、電気・ガスなどの「エネルギーサービス」に至るまで事業の幅を広げている。 生活者の変化に合わせた多角展開を可能にしているのは、グループ合計 16,000 名を超える豊富な人財だ。しかし、事業の多角化につれ、部門同士の人的交流や知見共有が限定的に感じるようになった。30 年の歴史の中で育んできた良き企業文化を発展させるために、先のような制度設計に加えてその “実行基盤” への要請が高まってきたのだ。 そんな中で同社が注目したのが、タレントコラボレーション・プラットフォーム「Beatrust」だ。社員の専門性の可視化とコミュニケーションのきっかけづくりを通じて、風通しのよい企業文化を維持・発展させること。社員の自発的なコラボレーションのための情報共有の仕組みづくりに期待し、2024 年 4 月から Beatrust の本導入に踏み切った。今回は、Beatrust の導入を主導され、現在でも運営事務局として利用推進にご尽力されている経営企画室の鈴木様と遠藤様、そして人事本部の渡邉様にインタビューさせていただき、Beatrust の検討経緯から一号事案の実現までの舞台裏をお話いただきました。

部署を跨いだメンバー同士のコミュニケーション・プラットフォームとして Beatrust の利用を決定。

――はじめに、ご所属と現在の業務内容について教えてください。

鈴木 直也(以下、鈴木)

経営企画室の鈴木です。直近の業務では会社の中期経営計画の作成に携わっていました。それ以外にも、社内の様々な部署からメンバーが参画して横断で取り組む “イノベーション推進タスクフォース” というものに参加しています。先端テクノロジーの研究と、 J:COM としてそれをどのよう取り込むことができそうか検討しています。

遠藤 友子(以下、遠藤)

鈴木と同じく、経営企画室におります。主に社内のコミュニケーション推進などの業務に携わっております。

渡邉 剛(以下、渡邉)

人事本部の渡邉です。人財開発や採用、人事制度の企画を主務としています。

――まずはじめに、Beatrust を知ったきっかけをお伺いしてもよろしいでしょうか?

遠藤

弊社の会長および社長からの紹介という形 で Beatrust さんのことを知りました。先ほど鈴木からもあった通り、J:COM では様々な部署横断の取り組みが動いておりまして、そこで得た知見を共有する “ナレッジマネジメント” の仕組みとして Beatrust が使えるのではないかという紹介でした。同時に、横断の取り組みには社内の人的リソースを包括的に把握していることが求められます。その人が現在あたっている主務に限定せず、「この人は、この分野に優れた知見を持っている」という専門性を明らかにすることで、その知見をより良く発揮する機会を創出できるのではないかというコメントがありました。

鈴木

Beatrust の根幹になっている機能は、 “People” と呼ばれる社員プロフィール機能です。各自が持つユニークなスキルや経験などを自由に社内向けに公開でき、社員同士で検索・閲覧することが出来ます。J:COM が持つ豊富な人的資産の有効活用に役立てばと思い導入を検討いたしました。

――初めて Beatrust のデモをご覧になったときはどのような印象を持たれましたか?

鈴木

第一印象で感じたのは「SNS のような気軽さ」でした。馴染みやすい UI に加え、社員の主体的な自己開示をベースにした設計に、良い意味でのラフさを感じました。Beatrust さんから参考として提示いただいたプロフィール入力例にも、一見すると業務に直結しないようなプライベートでカジュアルな趣味・興味事を含めた情報開示を期待しているような印象を受けました。正直なところ「社風に合うのか。使いこなせるだろうか」とも少し思いました。弊社は、良い意味で組織として成熟していて、明確な目標や方針があればそれを目指して統率された行動をとることが得意な社員が多い印象です。Beatrust の自由度は、一人ひとりに 「自分は何者で、組織の中でどう在りたいか」 を問いかけるようなツールであり、それが上手くハマってくれればと思いました。

渡邉

補足しますと、タレントマネジメントシステムのような人財データベースは既に活用していましたが、人事向けに特化しており、社員同士が互いを検索しあって・・という使い方にはなっていません。Beatrust のカジュアルでオープンな仕様は、人財の発掘、案件と人財マッチング、それによる新規事業の創出のような用途の方が向いているだろうと感じ、経営企画室に紹介したという経緯です。

――実際にどのようなプロセスを経て本導入に至ったのか、教えていただけますか?

遠藤

2023 年 10 月から 24 年 3 月まで、 検証を兼ねてトライアル利用させていただきました。当初定めた「新規事業の創出」および「技術シーズの検証」という目的に対して Beatrust がどう役立つかアクティブなユースケースを作りながら検証したい意図で、経営企画を中心とした約 250 名に限定して利用を開始しました。トライアル終了のタイミングでアンケートを実施したところ、今後も継続して利用したいという回答が全体の 66 %と高く、メリットに関する具体的な言及としては、「タグをきっかけに業務に協力してくれる仲間が見つかった」「同僚のプロフィール確認が出来ることでこれまで以上に仕事に取り組みやすくなった」という回答が集まりました。

鈴木

特に中途入社の方がしっかりとプロフィール入力している傾向にあるように感じます。おそらく転職のご経験を通じて自身のスキルや経験を棚卸しする習慣がおありなのでしょう。自身の能力開発やキャリアについて考える機会を持ち、その公開を通じて新たな仕事の機会や他部署の人と知り合うきっかけになることを体感できるというのはとても良いことだと思います。

――Beatrust 事務局として、利用推進のために仕掛けた取り組みはございますか?

渡邉

Beatrust さんにご協力いただきながら、ワークショップ (説明会) を複数回行いました。利用目的や一通りの機能について理解してもらったうえで、その場でタグの入力を体験してもらいました。また経営層に向けての説明会も実施し、互いにタグを送りあってもらう中で Beatrust の利用実感を深めていただきました。上役が主体的に関与する姿勢を示していただいたことで、現場社員の心理的安全性が高まったと思います。

遠藤

オフィシャルな広報活動とは別に、普段から意識していたことは「場の空気づくり」ですね。特に Beatrust のオープン掲示板:Ask (アスク) と Share (シェア) には定期的に投稿するようにしていました。真っ白なスペースに最初の投稿を投げ込むのって、誰でも怖いじゃないですか。そもそも「何を書いていいのか分からない」「こんなこと聞いていいのだろうか」という人もいらっしゃると思いますし、基準になるような投稿を何件かポストすることで心理的なハードルを下げようとしました。

鈴木

全ての投稿が業務に直結するものでなくていいと思っています。「会社付近のおすすめのランチスポットを教えてください」のようなカジュアルな情報交換を通じて新たな社員と知り合うきっかけになったり、会話のネタが共有されることで仕事がやりやすくなったりすれば十分です。(少なくとも導入直後のタイミングは) なるべく敷居を下げて、Beatrust 上での活動量を確保するように務めることが重要だと考えています。

社内啓蒙と事業可能性を探るため、ボトムアップの起案で J:COM 初のフェムテックイベントを開催。Beatrust を使って実行メンバーが集まった。

――このたび、皆さまが起案者となられてフェムテック*に特化した社内啓蒙イベントを開催され、その実行基盤として Beatrust がお役に立てたと伺っております。どういったイベントだったのか概要を教えていただけますか?

フェムテック* (Femtech)Female(女性)とTechnology(テクノロジー)をかけあわせた造語で、「生理・月経」「妊活・妊よう性」「妊娠期・産後」「プレ更年期・更年期」など女性特有の健康課題をテクノロジーの力で解決するための製品・サービスを指し、2025 年には世界で 5 兆円規模の市場になると言われている。一方、特定のテクノロジーに依存せず、さまざまな方法で女性特有の健康課題をケアする製品・サービスをフェムケアと呼ぶ。

鈴木

「J:COM meets Femtech!」と題した従業員向けフェムテック・フェムケアイベントを2024 年 3 月 18 日本社オフィスにて開催いたしました。私が起案し、志を同じくして手を挙げてくださった社員 16 名で実現したものです。J:COM 社内のウェルビーイングの向上はもちろんですが、フェムテック市場を知り新たな事業を考えるきっかけづくりの場として開催し、従業員約 110 名が参加してくれました。

遠藤

実施が正式に決定した後、 Beatrust を使って社内広報および協力してくれるメンバーの募集を行いました。私はその中で手を挙げさせていただき、実行面での支援に加わりました。

――具体的な会の内容としては、どのような構成になっていたのでしょうか?

鈴木

一日完結型のオフラインイベントです。大きく展示パートとセミナーパートに別れており、展示は日本未上陸商品を含むフェムテック・フェムケア製品や男性向けのメンテック製品の紹介と啓蒙コンテンツを掲示しました。一方セミナーは、今回パートナーとして全面協力いただいた fermata (フェルマータ) 株式会社* 様にご登壇をお願いし、「自分自身や周囲がよりよく働くためのヒント」というテーマで、フェムテック市場の概要と成長の背景にある社会的意義についてお話いただきました。

fermata株式会社*(フェルマータ、本社:東京都港区、代表取締役CEO:杉本亜美奈)。以下、同社HPより引用:

近年、女性の生き方や働き方は多様になり、社会は大きく変化し始めました。しかし女性のライフステージにまつわる課題は未だタブー視される傾向にあります。そんな中、Femtech(フェムテック) という新しい産業が誕生しました。今まで「仕方がない」「どうにもならない」と多くの女性たちがガマンしていた悩みや不安への解決策が提示されようとしています。しかし、その多くが日本に届いていません。fermataは、ワクワクするようなソリューションとユーザーが出会うプラットフォームを創出し、女性だけでなく、誰もが生きやすい世界を目指します。

遠藤

人によって受容度が異なることにも配慮し、展示会は一部を女性限定の時間に、セミナーは後日アーカイブ配信を行い個人で受講できるようにするなど、心理的負担を軽減し安心して学べる環境づくりにも配慮しました。

――社内からこういったボトムアップな起案が行われることは素晴らしいことだと思います。経営から承諾が下りた背景には “ウェルビーイングの推進” のような社内の働き方改革の文脈以外に、このテーマに対する何らかの事業面での注目があったのでは?と感じますがいかがでしょうか?

鈴木

フェムテックというテーマ自体が、私が活動するイノベーション推進タスクフォースで注目していたテーマの 1 つで、今後大きな成長が期待されています。J:COM として新規事業となりうる新たな市場を知り、見極め、検証するということがタスクフォースでも経営企画でも私の大きなミッションですので、やりがいのあるテーマだと感じました。家族や同僚の健康課題に起因する個人的な体験から同領域に興味を持っていたこともあり、ぜひと思い企画化して経営陣に提言したところ、非常に好意的な反応をいただけました。

――Beatrust を広報およびメンバー募集のプラットフォームの 1 つとしてご利用いただいたとのことですが、Beatrust に込めた期待と工夫されたことは何かありますか?

鈴木

まずは “関心が高い人” をメンバーに招き入れたかったからです。会社として初めての取り組みになるイベントをリードするにあたって、 本人に気持ちがあることと、それゆえの主体的な関与があってこそ最後まで走りきれると思ったからです。その意味で、Ask 上でメンバー募集をかける際の “タグ” の選定はかなり意識しました。Beatrust ではタグがスキルや経験をラベル化する “UI” として働いていると同時に、関連投稿を自動的に通知してくれる “マッチングキー” にもなっています。フェムテックはもちろん、ウェルビーイングや企画立案といった関連キーワードも含めてタグ付け投稿することで、そういったテーマに日頃から関心を寄せている、あるいは業務経験があるメンバーに広く知ってもらい、手を挙げてくださることに期待しました。これは既存のイントラネットでは出来なかったことだと思います。

遠藤

一人ひとりの関わり方についてもハードコミットメントを求めない “適度なゆるさ” があったのが良かったと思います。「展示品の選定に協力できる人」「広報協力できる人」「POPのデザインが出来る人」「会場運営が出来る人」という風に、必要な役割や項目だけをリストアップして、関与の仕方や程度を本人が選べるようにしたことで主務とのバランスをとることが出来ました。

渡邉

人事本部は、社内研修等の企画・運営については豊富な経験があり、展示会場の設営やセミナーの運営についてのサポート体制はあります。また、社内のどこの部署にどんな人がいて、どんなテーマで登壇経験があるか等の知見も豊富に持っていますから、セミナーやパネルディスカッションでの登壇候補者などについてもサポート可能です。我々の得意なことを活かして関わることが出来ました。

――振り返って、学びや驚きなどはありましたか?

鈴木

当初の想定では 4-5 人が手を挙げてくれればいい方かなと思っていたのですが、蓋を開けてみれば  16 名ものメンバーが手伝いたいと言ってきてくれたのには驚きました。しかも半数が男性社員で、自分と同じような経験があったり、またフェムテックというテーマ自体に興味があったり、まさに適任なメンバーが集まってくれたと思います。

遠藤

このようなオープンな募集に対して、いつも手を挙げるメンバーが同じ人になってしまうという傾向が少なからずあったのですが、今回は (私も含めて) 初めて参加したメンバーが多かったことも良い成果だと感じています。良い意味で “業務感” が無く、自分たちで企画している実感が持てたのは、ボトムアップ型で立ち上がったプロジェクトだからという理由だけでなく、自らの意志を持って参加したメンバーが多かったおかげだと思います。その意味で Beatrust で募集をかけた価値はあったのではないでしょうか。

鈴木

それはすごく意識したポイントでした。例えばイベントタイトルも、皆でアイデアを出し合って投票で決めました。参加してくださったメンバーが自分事にしやすいように、それでいて過度な負担にならないように運営することを心掛けましたね。

渡邉

とはいえ、みなさん主務がある中で時間を割いて取り組んでいただいたわけですから、その貢献を評価する仕組みも重要だと思っています。インセンティブの形も様々あるべきだと思っており、今回の取り組みの露出機会をしっかりと作ることで関わったメンバーの社内広報につなげることも私たちの役割だと思っています。社内の公式 note に今回のイベントに関する記事をインタビューという形で公開することはもちろん、第三者メディア様からも取材のお申し出をたくさん頂きまして、新たなタレントを多くの方に知っていただく機会を作れたと感じています。

――新規事業の開発目的に限らず、社員同士の自律的なコラボレーションやボトムアップな提言が続々と起きるような組織文化を育みたいというお声はとてもよく伺います。先駆者として 1 つ素晴らしい事例を作られた皆さまから、これに続く 2 号, 3 号事案を目指される皆さまに向けたメッセージなどございますか?

鈴木

いろんなアイデアは日々現場の中で生まれるものですが、“やるか・やらないか” あるいは “最後まで完走できるか” は大違いです。今回心がけたのは、「関係する各部署・各メンバーにとっての取り組むべき意義」をしっかりと明確にした上で協力を仰ぐこと。そして私自身のミッションでいえば、「このフェムテックというテーマが J:COM として取り組むべき事業シーズになりえるか検証すること」をぶらさずに取り組むことでした。続くメンバーの参考になるようにラーニングを言語化して共有することも大事だと考えており、本記事もその一環です。「自分でも出来そうだ」と思ってくださる方が一人でも多く出てくることを願います。

遠藤

「どうして実現まで漕ぎ着けることが出来たのか」という観点で言えば、起案者である鈴木の熱意が高かったことと、それを共有できたメンバーが集まったことが大きいと思っています。スキルや経験ベースでリストアップして “指名” という形でメンバーを集めても、上手くいかなかったかもしれません

渡邉

上長の後押しも大事だと思っています。今回に関して言えば、各メンバーの直属の上長が前向きに承認してくれたと聞いています。社員の成長の機会というのは会社の至るところにあるわけですから、本人の自主性を重んじ、必要なサポートを適時的に提供しながら全方位な成長支援を行うことが重要です。それがあったからこそ各メンバーはこのような機会を最大活用しようという気持ちになれたのではないでしょうか。

Beatrust 上に社員の “ソフトスキル” のデータを充実させ、意志のある行動を社内に増やしていきたい。

――今回のようなボトムアップな取り組みを連続的に起こしていくために、みなさんが今後やっていきたいことや、それを支えるために Beatrust が進化すべきことは何でしょうか?

鈴木

今回は場所の都合で本社のみに絞りましたが、J:COM には札幌から熊本まで全国に拠点があり、豊かな経験を持った社員が大勢います。拠点を跨いだコラボレーションの事例が生まれれば、組織としての一体感が増すと共に、新規事業開発においてもより多くの “探索” が行えるだろうと期待しています。

遠藤

Beatrust に関して言えば、以前行った社内アンケートでも「好きなことでつながることが出来るプラットフォーム」であるという点が高評価スコアでした。興味や関心事がそのまま独自の専門性に転じ、小さなコラボレーションを通じて見い出され、やがて大きな事業シーズになっていくのだと思います。今回はタスクフォースという座組みがあるおかげで大きく後押しされたイベントでしたが、まだ発掘されていない先進的なテーマが誰かの興味をきっかけに日の目を浴びるかもしれないという期待感があります。

渡邉

それを実現可能にするためには、やはり “タグ” による可視化をこれまで以上に進める必要があると思います。資格や職歴に限らない、本人の人柄を表すような “ソフトスキル” の自己開示が進めば、弊社の抱える人財の活用性が高まり、一人ひとりのやりがいにもつながるのでは、と考えます。

鈴木

その点において、Beatrust は他ではなかなか見たことがない斬新なコンセプトで出来たツールだと思います。その人のプロフィールを見れば、その人の “センス” が感じられます。「好きなことを書いてかまわない」という環境って、実は意外と無いですから。

遠藤

コミュニケーション系の機能が一層充実されれば、Beatrust きっかけで繋がった社員同士のやり取りがもっとスムーズになるかもしれません。私たちは現在、別のチャット系コミュニケーションツールを使いながら業務をしていますが、簡単なやり取りだけでも Beatrust 上で完結して出来ればツールを跨いで移動する必要が無くなります。あるいは Ask や Share の投稿も、現在の仕様では誰でも見られるようになっていますが、関連メンバーだけでスピード感あるやりとりをするならば “メンバー限定スレッド” のような機能があっても良いかもしれません。

鈴木

「知見を Beatrust 上に貯める」という点でいえば、回答の検索性を上げる、投稿に対する無期限回答をOKにするなど、期待しているアップデートはいくつかあります。改善要望をコミュニケーション出来るのも SaaS の良いところですから、今後も使用実態に合わせて適宜フィードバックしていきたいと思います。

――「何を書いていいか分からない」「自己開示が得意ではない」という社員の方もいらっしゃるかと思いますが、その方々を Beatrust プラットフォームの輪に積極的に取り込むために、何か仕掛けられることはあるでしょうか? あるいは、みなさんのご経験を踏まえて「こんなメリットがある」とお伝えできることはありますか?

鈴木

自分なりの成功体験を持つことだと思います。私の場合は、「Ask で募集をかけたら 16  人も同志が集まった」ということが大きな驚きであり、自分が動いたからこそ得られた喜びでした。そうやって可能性が広がっていき、人の輪が広がっていき、仕事の楽しみが広がっていくことを自ら実感してみるのが一番大事ではないでしょうか。

遠藤

Beatrust 上でアクティブな人は、リアルでもアクティブで、普段から楽しんで仕事をしている人が多いように思います。give した分だけ自分に便益が返ってくることを普段から実感していらっしゃるのかなと思います。

渡邉

あるいは、逆説的な意見ですが、「全員が同じレベルで使う必要は無い」とも言えるかもしれません。業務システムの類ではないので、単純な利用率・利用時間でその成果は測れないものですし、今の 250 人のアクティブな利用状況が変に “薄まって” しまわないように、拡大するタイミング等は見計らう必要があるとも考えています。

――実際、似たお考えをお持ちの会社様もおられます。曰く「Beatrust は “変革人財” をつなぐプラットフォーム。忖度なしに情報共有できるオープンさとスピード感を維持したい」とのことでした。ツールの定着には “風土作り” も大事であり、最初のうちは限られた数百人のメンバーの中での利用に留めおいて Beatrust ならではのカルチャーを育みたいというお考えです。

鈴木

会社として Beatrust をどう使っていきたいか、という意志があってのご決断かと思います。確かに、人数が増えるほどにルールから逸脱した行動が出てくるリスクも増しますし、大人数を前に投稿をするのは気が引けるようにもなってしまう。一方で、案件と人財のマッチングやナレッジシェアを目的にするならば、大きな母集団で使わないとメリットが出しづらい。私たちもまだ手探りな段階ですから、より良き活用方法を探っていきたいと思います。

ーー改めて本日は貴重なお話を有難うございました
導入事例一覧ページに戻る
会社概要
JCOM株式会社
東京都千代田区
https://www.jcom.co.jp/
プロジェクト創発
新規事業
自律的なコラボレーション
鈴木 直也
経営企画室 経営企画部
経営企画
イノベーション
遠藤 友子
経営企画室 経営企画部
経営企画
コミュニケーション
渡邉 剛
人事本部 人事部
人財開発
採用