社内の「つながり」を可視化 -イノベーション創出を支える新たな取り組み-
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第一三共では、組織の枠を超えた情報共有と連携を促進することで、さらなるイノベーションの創出を目指しています。製薬業界において、革新的な研究開発を推進するためには、多様な知見や経験を持つ社員同士が適切につながり、協力し合うことが不可欠です。しかしながら、従来の仕組みでは、情報共有が十分に進まないことがあり、異なる部署間のコラボレーションがスムーズに行われにくいという課題がありました。 このような背景のもと、第一三共 研究開発本部ではBeatrustを導入し、社員同士がスムーズに知識や経験を共有できる環境を整備しました。本記事では、導入の背景やプロセス、そして得られた成果について、実際に関わった皆様の声を交えながら詳しくご紹介します。
――Beatrust導入のきっかけをお伺いさせてください
新谷様
第一三共の研究開発推進部では、研究開発本部内より「アイデアを思いついてもどうやってコラボレーションしたらよいかが分からない」、「困ったときに誰に聞けばよいかが分からない」といった声が届いており、部所(部・研究所)間を超えた自律的なコラボレーションがもっと必要なのではないかと考えていました。自律的なコラボレーションのためには、誰がどのような情報を持っているのかを把握できる環境が必要であると考え、その実現に向けた検討をしていました。その時にBeatrust様から弊社役員にご提案をいただき、導入検討を進めることになりました
菅野様
キャリア入社してすぐのタイミングで導入検討に参画することになりましたが、キャリア入社者同士の交流会などでも、もっと気軽にコミュニケーションが図れるツールが欲しいとの声を聞いていました
佐藤様
従来のポータルサイトや電話帳のツールは機能や目的が異なっており、イノベーションを促進する環境構築にはBeatrustのようなツールが支援に繋がるのではないかと思い、導入検討を進めることになりました
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――Beatrust導入のポイントは?
菅野様
Beatrust導入にあたっては、社員に対して導入する目的をどのようなメッセージで伝えるか、かなり時間をかけて話し合いました。第一三共には大切にしている行動様式、Core Behavior(Be Inclusive & Embrace Diversity,Collaborate &Trust, Develop &Glow)があります。導入チームで話し合う中で、コラボレーション促進にはまさしくCoreBehaviorの実践が重要だという結論にたどり着きました。次に、BeatrustがCore Behaviorの実践にどう貢献できるか考え、それを社員に提示することでツール導入の納得感を持たせることを意識しました。導入後は、ワークショップをオンラインとオフラインで計7回実施し、1ヶ月半で組織的にBeatrustの浸透を進めました。また、Beatrust様からは利用普及には部長・研究所長の協力がキーになると伺っていたため、社員とは別に部長・研究所長向けのオリエンテーションを実施したり、本部長からのメッセージ動画を作成したりするなど、トップの推進意欲を伝えることに重きを置きました
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新谷様
導入初期はトレーニングの前段階として事例投稿をいくつか先行して行うことで、心理的安全性の高い雰囲気作りを重視しました
佐藤様
その後の運用においては、プロフィール情報の充実に向けたキャンペーンを企画し、タグを増やす取り組みを行いました。これにより、利用者の繋がりやタグの数が増加し、利用率も高まりました
――Beatrust導入の効果はいかがでしょうか。
新谷様
導入から約8ヶ月が経過し、社内コミュニケーションの頻度は200%以上増加しました(参考グラフ参照)。異なる部門間のコラボレーションが活発になり、新たなプロジェクトが生まれています。大事なことは真面目さと楽しさのバランスを意識した雰囲気作りだと思います。それが継続的な利用につながっています
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菅野様
研究開発本部内でキャリアについて部長・研究所長に相談できる企画があり、従来は事務局が毎回プロフィール情報を載せたWebサイトを作っていたのですが、BeatrustPeople機能を活用することで簡単に情報収集ができるようになったことは、業務効率化にもつながり、良かったです
佐藤様
自分が率先して活用し、ピアタグの送付や『いいね!』アクションを行うことで、部署を超えた交流が生まれました。また、働き方が多様化し、コロナ禍前よりも人の繋がりや情報を知る環境が求められており、BeatrustPeople機能による人検索やタグ機能が重要な役割を果たしていると思います
――今後の展望
第一三共では、Beatrustを活用した社内コミュニケーションの活性化をさらに推進していく予定です。
菅野様
質を担保するために利用ガイドラインを独自に作成しました。利用状況に合わせて都度アップデートしています。そのほか、運用が難しいなと思ったものについてはBeatrust様に相談しています。サポートが手厚いのでなんでも相談できます
佐藤様
現在は研究開発本部内での利用に限られていますが、今後は適用範囲を広げ、より多くの社員が活用できる環境を整えていきたいと考えています。さらに直感的なインターフェースや多言語対応の強化にも期待しています
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新谷様
Beatrust導入により、社内コミュニケーションのあり方が大きく変わりました。これからも社員同士の『つながり』を最大限に活かし、新たなイノベーションの創出につなげていきたいと思います
Beatrustは、第一三共のような大規模企業におけるコミュニケーション課題の解決をサポートし、イノベーションを促進するプラットフォームとして今後も進化を続けてまいります。
<参考グラフ>
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