ナレッジを活用し、今まで面識のなかった社員が専門知識や人脈を共有する場になっている
伝統ある既存事業を深化させながら、新事業の柱を見つけ出す「両利きの経営」を推進している AGC 株式会社。ダイバーシティを広げながら、拠点を統合し、組織力を高め、様々な素材や技術を活かした事業を展開しています。様々なご経験やスキルを持つ社員が在籍する中、Beatrust の機能の一つである Beatrust Ask の利用により、今まで面識のなかった社員から有識者の紹介を受け、講演会の開催にまでつながった事例について、Beatrsut Ask 投稿者のAGC 材料融合研究所の河原様、回答者の AGC テクノロジーソリューションズの宇野様にうかがいました。
今までだったら知る機会がなかったテーマや専門家の方に、「タグ」を通じて出会うことができた。
ーまずはじめにお二人のお仕事について教えてください。
AGC 株式会社 河原 弘治 様(以下、河原)
私は 2010 年に AGC に入社しました。所属は「材料融合研究所」で、材料開発をしています。無機材料やガラス、セラミックス分野において新しい開発テーマを探したり、セラミックスの開発に取り組んだりしています。個人的には半導体関係の市場に興味があり、Beatrustでは「半導体」というタグをつけています。
AGC テクノロジーソリューションズ株式会社 宇野 誠司 様(以下、宇野)
私は 2000 年に中途で AGC テクノロジーソリューションズに入社しました。AGC の生産技術部の傘下の会社で、その中で海外の関係工場向けに消耗部材の調達と輸出を行なっております。個人的にですが環境問題に興味があって学んでおり、 Beatrust でもプロフィールにタグをつけています。
ー河原様はどのような業務にて Beatrust を利用しようと思われたのでしょうか?
河原
私は現在 CNA 活動(注:AGC 社内で同じスキルを有するメンバーの集まり)のセラミックス部門に所属しております。去年から年 2 回のペースで講演会を開催しておりまして、有識者の方をお招きし講演のお願いをしていたのですが、今回、秋の講演でテーマをどうしようかと思案していました。
ーBeatrust Ask でテーマを募集してみようと思われた経緯をお聞かせください。
河原
講演会のテーマを決めるにあたり、CNA 内でアンケートを取って調査したところ、「環境関連の話題」に対してみんなの興味が大きいことがわかりました。ですが我々の部署には環境について詳しい方との関わりが少なく、環境に詳しい人とどうやってつながったらいいのか悩んでおりましたところ、Beatrust に参加している事務局の方から「Beatrust Ask で聞いてみたら?」と提案いただき投稿してみました。最初は投稿するにあたって、失礼のないようにと、とても気を遣いました。ただ、その結果、思った以上にたくさん( 2 日間で 8 名)の方からコメントをいただいてすごく嬉しかったです。
Beatrust Ask 投稿のやりとりから講演会の開催まで
ー宇野様が河原様の募集に回答してみようと思われた背景を教えてください。
宇野
Beatrust に登録すると定期的に Ask 投稿の通知メールが送られてくるのですが、メールが来るたびに興味深く拝見しておりました。その中で河原さんの投稿を拝見したのですが、もともと環境問題に興味があったのでどんなものかと思い覗いてみました。以前に、業務とは別に私はあるボランティアに参加しておりまして、環境問題に関心がある人とつながりがありました。そこで、環境問題に関する講演をできる方がいるかどうか、そのボランティアで知り合った方に投げかけてみたところ、京都大学の安田先生がいいのではないかというコメントをいただきましたので、回答させていただいたのです。
ー講演会開催までには具体的にはどのような流れがあったのでしょうか?
河原
Beatrust Ask の回答でご紹介いただいた内容をリストにして、所属部署のメンバーと講演会のテーマについて相談をしました。今回は、経済や環境、工学的な観点でのご講演で実績のある京都大学の安田先生に、ぜひお話をうかがいたいということになりました。
宇野
私自身もその先どうなったのか気になっていたので、実際に講演会を開くことになったという通知が来た時は正直びっくりしました。嬉しかったです。ここまでお話が進んだのかとすごく驚きました。
ー実際に講演会を終えていかがでしたか?
河原
講演をご担当いただいた安田先生からも「私の講演でこんなにもたくさんの質問をいただけることはなかなかないですよ」というコメントをいただけるほど非常に盛り上がりました。特に質疑応答が活発で、総勢 100 名以上の方が講演会に参加していたのですが、質問が止まず、最終的には時間オーバーで打ち切る形になってしまいました。参加者にもアンケートをとったのですが、すごくご好評をいただくことができました。ご講演いただいた安田先生、そして安田先生をつないでくれた宇野さんをはじめ、ご協力いただいた皆様には本当に感謝しています。
ーこのようにとても反響が大きい講演となったということですが、以前の講演開催時と変わった点はありましたか?
河原
私たちが開いているセラミックス CNA の講座は、元々セラミックス CNA の中だけで開催するものだったのですが、今回は非常に多くの方がセラミックス CNA 以外から参加してくださったというのが驚きでしたね。そういう意味でも部署の外から情報を得られたのがとても良い体験となりました。